胡蝶の夢
BL・JUNE関連で緩~く感想や思いの丈などを綴っています。
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灰の月/木原音瀬 感想
なぜ人は夜に感想を書き始めてしまうのか。散々昼間時間があって何なら読み終わってから5日ほど経っているのに気持ちが収まらず記そうと決めました。木原先生作品の例に漏れず重い展開の連続に、ページをめくる手に汗握る。ではここからネタバレありでいきます~。
本橋組組長の息子・本橋惣一は、ある事件をきっかけに家の中ですら常にボディガードの嘉藤がいないとままならなくなっていた。嘉藤は尊敬する惣一から強請られるも女しか抱けないと拒み……。
今回は893ものです。ハッピーエンドとは聞いていたものの、木原先生なのでどのような形なのか戦々恐々としつつ…いきなり結末に触れると、惣一がヤク漬けにされて人格を壊されたあげくブツをちょん切られます。
えええええ!!!!物語中半ばモノを失いそうになるシーンがあったけど一度免れて安心してたのにいいい!!ち●こ切り落とす展開は間の楔以来だよ…びっくりしちゃった…。
ぽっと出の男に大事な組長の尊厳を奪われる嘉藤はどんな思いだったか想像に絶します。楔のときはガイがリキの元パートナー(元と表現するのも辛い)だったからまだ…
いやそういう問題ではない。付き合いの深さに関係なく人の一物を切り落とすもんじゃない。人に取られたくないから、自分のものでいてほしいからといって。
追い詰められると人って何するかわかりませんね。こわい。
惣一は嘉藤を思うあまり作り物の胸まで付けます。性嗜好がノーマルで相手にされないのなら物理で自らが女になる、さらには自分の欲を満たすためなら体の構造を変えるのも厭わない。ヤク漬けになる前から結構ぶっ飛んだことしてます。
嘉藤はそれを見てまだ下は作ってない…と確認し一安心してましたが、惣一としては不可抗力とはいえタマは残ってるものの竿はなくなり怪我の功名とも呼べる状態になった。
胸もあったらいいなと思ったら付いてて、下もなくなればいいと思ったらなくなってた。子どもができた。男の子だと思う。などと、かつて聡明であった人から聞くのはどうしようもなくしんどい言動の数々にやるせない気持ちでいっぱいになります。
これには咎狗の淫靡EDを彷彿させられましたね…淫靡たんのようなゾクゾクする感じ久しぶり!滅多なことを言うもんじゃありませんね…でも嫌いじゃないんです…。一番好きなのは車椅子EDなんですがどれも人格保ててねえ!どちらも因果応報というか、いや淫靡アキラは完全に被害者のBAD EDですけども。これまで何人も手にかけてきてそれ相応の報いを受けているのかなとも思いました。
これには咎狗の淫靡EDを彷彿させられましたね…淫靡たんのようなゾクゾクする感じ久しぶり!滅多なことを言うもんじゃありませんね…でも嫌いじゃないんです…。一番好きなのは車椅子EDなんですがどれも人格保ててねえ!どちらも因果応報というか、いや淫靡アキラは完全に被害者のBAD EDですけども。これまで何人も手にかけてきてそれ相応の報いを受けているのかなとも思いました。
通常なら男の象徴をなくすって屈辱以外の何物でもないと思うんですが、なりふり構わないほど惣一は嘉藤を愛してやまなかった。
結果、男か女かよくわからない生き物になった惣一をとっくに放っておくことはできなくなった嘉藤。組織を離れて二人だけで生きていく……
ああなんてきれいなハッピーエンド!二人が想い合ってさえいれば幸せ。肉体の生き死にに関わらず。(それを人はメリバと呼ぶ。)
『灰の月』は『月に笑う』のスピンオフ作品だったんですね、あとがきで知りました。こちら単体でも問題なく読めます。問題ないどころか受の惣一と攻の嘉藤のキャラ立ちは然ることながら、作中いくつか起きる事件のエピソードも濃いのなんの。短編を何本も読んだ気持ちになります。
『灰の月』は『月に笑う』のスピンオフ作品だったんですね、あとがきで知りました。こちら単体でも問題なく読めます。問題ないどころか受の惣一と攻の嘉藤のキャラ立ちは然ることながら、作中いくつか起きる事件のエピソードも濃いのなんの。短編を何本も読んだ気持ちになります。
このほかにも設定もりもりで、全部に言及してたら原稿用紙何枚分になるんだ?ってくらいボリューム出そうなので今回はこの辺で。備忘録に箇条書きであらすじと印象に残ったエピソードを最後に連ねます。
・惣一はディルドでないとイケない体で彼女にはペニバンを使わせて事に及んでいた
・警護が手薄になったのを狙われ逆恨みされた敵対組織からのモブレ
・それをきっかけに性癖を自覚するとともに人間不信に陥り彼女とも別れる
・外泊を余儀なくされた際ディルドがなくて代わりに嘉藤を代用させようと命令
・すごく気持ちよかったのにそれ以降相手にされなくなる惣一、男をカネで買う
・激しい男遊びは組からの評判も悪く組長がほかの組の娘と見合いをさせる
・蓋を開けてみれば超の付くビッチのアル中女で嘉藤にも色目を使った
・ベッドインしたものの惣一は嘉藤を呼びつけ3P中に女を罵り本性を出す
・行き過ぎた惣一の言動に愛想を尽かし頭を冷やせと言わんばかりに嘉藤は大阪へ
・組長が殺された折、2年間惣一のもとを離れていた嘉藤が戻ってくる
・元の落ち着いた様子になっていたと思えば惣一には胸が付いていた
・一度だけと言って再び嘉藤は惣一を抱く。ようやく気持ちに変化が現れ始める
・幸せムード漂ってたのも束の間、義理事の最中惣一の行方が分からなくなる
・半年間探し回ったが見つからず周りから目を覚まして現実を見ろと言われる嘉藤
・またしても敵対組織に捕まりヤク漬けにされ裏モノAVに出演させられていた惣一
・やっとの思いで見つけたのに間一髪でち●こは切り落とされ、それを食うモブ
・クスリは抜いたものの後遺症は残り、惣一は常にふわふわしている状態に
・とても組を率いる状況ではないと、療養と称して嘉藤は惣一を連れて東京を出る
・北海道で漁師として働く嘉藤。猫と戯れる惣一。組とも一切の連絡を絶つ。
これはひどいですね。誉め言葉ですよ。山藍紫姫子先生好きな人には読んでほしい一冊です。893・陵辱・言葉責め・3P・モブレ・ふたなり(?)等々にピンと来たら是非。というわけで久しぶりに御本の感想でした!しかも発売日に買っておいて半年以上過ぎてから読むなんて今までにない。絶版の本を読み漁っては感想書いてたけど…。では長くなりましたが本当にこれでおしまい。
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